アメックスとモバイル決済
ご存知でしたか? アメリカン・エキスプレスはモバイル決済においても優れた使い勝手を誇る1枚なのです。
モバイルSuicaやEdyのチャージに利用できるのはもちろんのこと、ポストペイド型の電子マネーであるQUICPayの紐付けにも対応しており、国内のあらゆる場所でのモバイル決済にアメックスを利用することが出来ます。
また、将来的にプラチナカードやセンチュリオン(ブラックカード)のインビテーションを獲得することを目的にアメックスを利用している方の場合、モバイル決済を積極的に利用することによってインビテーションの獲得を早められる可能性もあります。
なぜなら、アメックスでは1回あたりの決済が高額であるか否かよりもさらに重視しているポイントがあり、それを満たすためにはモバイル決済の利用が最も適しているからです。
今回はアメックスで利用できる3つのモバイル決済と、導入にあたっての注意点、そしてモバイル決済がプラチナカードへのインビテーションに起こす好作用についてご紹介致します。
モバイル決済はクレジットカードを便利に使う上で欠かせない存在
クレジットカードを便利に使っていく上で、モバイル決済は今や欠かせない存在です。
レジでの会計処理やサインに時間がかかることから、従来は現金払いが多かったコンビニやスーパー、タクシーの利用時にも、モバイル決済であれば読取機にかざしてあっという間に支払いが完了します。
また、2016年10月にApple Payが日本でも利用可能になったことを皮切りに、今後モバイル決済が利用できるお店やサービスはますます増加の一途を辿っていくことが予想されます。
アメックスはステイタスカードでありながらモバイル決済にも幅広く対応
アメリカン・エキスプレスはステイタスカードでありながら、モバイル決済にも幅広く対応していることが優れた特長です。
通常、ステイタスカードは格がある代わりにポイント還元率が低かったり、利便性においては他のカードに敵わないといったデメリットが有りがちです。
しかしアメックスは卓越したステイタスを誇る一方、実用面にも秀でています。
対応しているモバイル決済は、プリペイド(前払い)型のモバイルSuicaとEdy、ポストペイド(後払い)型のQUICPayの合計3種類。それぞれ幅広い加盟店で使える電子マネーであるため、あらゆるお店で利用が可能です。
おすすめはポストペイド型のQUICPay
中でも一際オススメなのが、ポストペイド型のQUICPayです。
SuicaとEdyも確かに便利な決済手段ですが、利用前にチャージが必要なため、買い物の前に残高を確認したり、時には追加チャージが必要な場合もあります。
iPhone、Android共にアプリが優秀なため、チャージにそれほど手間がかかるわけではありません。
しかし利用のたびに残高を確認し、チャージをして……ということを考えると、どうしても面倒になってしまいます。
一方QUICPayであれば、残高を気にして何度もアプリを開く必要はありません。
従来は1回の決済あたり20,000円までの利用金額制限がありましたが、現在はQUICPay+の導入により、20,000円以上の利用も難なく出来るようになりました。
このバージョンアップにより、モバイル決済の優れた利便性であるスムーズかつ安全な決済執行力を存分に活かした、最高の利便性を誇る電子マネーへと進化を遂げたのです。
なお、Apple Payで利用できる電子マネーには、QUICPayの他にiDがあります。
QUICPayとiDはそれぞれ共通して使えるお店が大半ですが、ごく一部のお店に限りiDしか利用が出来ないところがあります。
もしモバイル決済用の端末を店頭で見かけたとしても、本当にQUICPayが利用できるかあらかじめ確認することをおすすめします。
モバイル決済利用時の2つの注意点
アメックスでは先にご紹介した3種類のモバイル決済に対応していることから、必要に応じてこの3種を使い分けることが出来ます。
しかし、それぞれに少しだけデメリットがあります。利用に先立って、あらかじめ確認しておきましょう。
Suica、Edyへのチャージの場合、ポイントは貯まらない
QUICPayの利用時には100円につき1ポイントが加算される一方、モバイルSuicaとEdyのチャージでは残念ながらポイントが加算されません。
モバイルSuicaは、ポイントの加算対象となるクレジットカードがVIEWカードやEPOSカードをはじめとしたごく少数に留められており、アメックスはその対象に含まれていないのです。
従って、ポイントを貯めることを目的とした利用ではなく、支払いの一本化による支出管理の効率アップなど、ポイントとは別の利用価値を見出す必要があります。
明細は「クイックペイプラス」や「Suicaチャージ」となってしまう
一方、QUICPayによる支払い時にも一つだけ、困ったデメリットがあります。
QUICPayの利用は1回毎にカード明細へも記録されるのですが、その際使ったお店やサービス名は表示されず、全て「クイックペイプラス」と表示されてしまいます。
これではレシートやメモがないと、何に使ったのかがまったく判別できません。
また、SuicaやEdyのチャージも同様に「Suicaチャージ」「Edyチャージ」と表示されるため、詳細な利用内容を把握するのはQUICPayと同じく難しくなってしまいます。
そのため、モバイル決済の利用時にはZaimやMoney Forwardをはじめとしたマネー管理アプリを併せて利用することを強くおすすめします。
レシートの読み込みや入力にこそ若干の手間がかかりますが、いつどんなお店を利用したかがすぐに確認できるため、支出の見直しや1日の振り返り時には大変重宝することでしょう。
アップグレードへの影響は・・?むしろ好影響が期待できる!
さて、アメックスはモバイル決済においても使い勝手の良いカードであることはここまでご紹介したとおりですが、それでもなお利用をためらう方が一定数いらっしゃいます。
それは、将来的にプラチナカードへのアップグレードを希望している方です。
改めてご紹介しますと、アメックスではグリーンとゴールドまでは自ら申し込みが出来ますが、更に上位のカードに分類されるプラチナとセンチュリオン(ブラックカード)はそれぞれ招待制となっています。
アメックスからのインビテーションがなければ、どんなに欲しくてもこの2つのカードを申し込むことは出来ません。
招待基準は非公表となっていますが、「庶民的なところでアメックスを使うと、プラチナのインビテーションが遠ざかってしまうのではないか」と考える方は多く、高級な小売店やレストランでしか自分のカードを使わないと決めている方も少なくありません。
この場合、小口の支払いが大半であるモバイル決済は完全に蚊帳の外になっていることがうかがえます。
しかし、モバイル決済の利用が本当にプラチナカードのインビテーションを遠ざけてしまうのでしょうか?
大切なのは決済金額ではなく、接触頻度
結論から申しますと、そんなことは全くありません。
以前、とあるWEBメディアがアメリカン・エキスプレス・インターナショナルの中島好美副社長にインタビューをする機会があり、その際プラチナカードへのアップグレードについても様々な話が明かされました。
具体的な審査基準については謎のままでしたが、アメックスが重視するのは決済金額ではなく接触頻度であると、そのインタビューでは語られていました。
1回あたりの決済が高額なものか、利用したお店が高級な場所かではなく、より多くの機会で自分たちのカードを使ってもらう「利用頻度」を重視している。また月に1回50万円の決済をする方よりも、1回あたりの決済額が数千円であっても生活全般でアメックスを使っている方を大切にしたいと中島氏は語っています。
このインタビューを基に考えると、少額の決済を日常的に使うモバイル決済のカードにアメックスを用いることは、インビテーションを遠ざけるどころか、むしろ近づけてくれる作用が期待できるのではないでしょうか。
スーパーやコンビニでの買い物、電車やタクシーでの移動、カフェやレストランでの飲食。生活のあらゆる場面にモバイル決済が浸透しつつある今日、多くの機会での利用を希望するアメックスとモバイル決済の相性は最高のものであるといえるでしょう。